内視鏡検査についての説明など

  • 体に「優しい」大腸内視鏡とは?
  • なぜ大腸内視鏡検査が”苦痛”だといわれるのでしょうか?
  • 無送気直線的挿入法
  • 炭酸ガス送気
  • 下剤・検査食の重要性
  • 以前の検査が大変だった、うまくいかなかった方へ
  • 理想の大腸内視鏡検査
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医療法人 七省会 しおじまクリニック

〒372-0033
群馬県伊勢崎市南千木町2633-1
TEL:0270-20-3616

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内視鏡検査とは

体に「優しい」大腸内視鏡検査とは、腸にやさしい検査であるということです。
もっと具体的にいえば、腸への負担を最小限にした検査ということです。

腸に対する負担とは?

検査中の腸に対する負担としては、
 ①空気によって腸管が膨らみ、腸が引き伸ばされること
 ②内視鏡の先端や腹(シャフト)部分で直接腸を押し込み、腸が引き伸ばされることが考えられます。

腸に対する負担1

 

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なぜ大腸内視鏡が”苦痛だ”といわれるのでしょうか?

従来の挿入法が、
腸に対する負担を十分に考慮した挿入法ではない
ことが考えられます。

具体的にいうと

腸に空気を入れすぎることが原因に考えられます。
空気の入れすぎによって腸管はパンパンに膨らんで 伸び、曲がりくねることになリます。
これだけでもお腹が張って苦しくなってしまいます。

そして、空気で膨らんだ腸管に
内視鏡を押し込むと、必然的に腸を伸ばすことになり、これが痛みにつながるわけです。
とくに、S状結腸(肛門から15㎝奥の大腸の部分) は、固定されておらず長くブラブラしており、このS状結腸を伸ばしてしまうか伸ばさないかで、楽に検査ができるか否かが決まってしまうのです。

従来の挿入法

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無送気直線的挿入法

無送気直線的挿入法
無送気直線的挿入法は、腸に空気を全く入れずに

腸を押し伸ばさないようにして挿入する、新しい内視
鏡挿入法
です。

空気を全く入れないで、むしろ貯まっている空気を吸引することによって、膨らんで曲がりくねっていた腸は、しぼんで直線状になっていきます。

この状況で、腸のひだを丁寧に手前に引き込むように して進んでいきます。押し込むのではなくて、腸を手前 に引き込む(内視鏡先端に腸をかぶせるようなイメージ) ようにして進んでいきます。

この方法では、腸に空気が貯まることもなく、腸をほと んど引き伸ばすこともないので、従来の挿入法と比較 し痛みも少なく、 現時点では、苦痛を最小限にした検査方法であると考えています。

”無送気直線的挿入法”は苦痛を最小限にした方法であるとともに、最も安全性の高い方法でもあります。

特に、おなかの手術をされている方(腸や子宮・卵巣の手術)や大腸憩室症・子宮内膜症などの方は腸に癒着が生じており、挿入時に無理に腸を引き伸ばすと癒着部で腸が傷つき、最悪の場合、腸に穴があく(穿孔)ことも非常にまれではありますが起こり得ます。

"無送気直線的挿入法"では、挿入時に無理やり腸を引き伸ばすことがないので、安全に検査が終了する確率が最も高いと考えられます。

つまり、無送気直線的挿入法は、
      苦痛を最小限にした検査 であり、そして
      最も安全な検査    
                                             であるのです。  

麻酔薬・鎮静剤の使用の是非

当院では、原則的に麻酔薬や鎮静剤を使用していません。 麻酔薬や鎮静剤を使うことによって患者さんは、何もわからずに検査を受けることができますが、逆に言うと腸にそれなりの負担をかけてもわからないことになります。 非常にまれですが、最悪の場合、腸を傷つけてしまい腸に穴を開ける(穿孔)ことになっても気づかないことになります。 (患者さんは、眠っているので楽かもしれませんが、腸にとっては決してやさしいとはいえません)。
検査中に患者さんの顔色をうかがったり、話しかけを行い、患者さんが苦痛でないか状況を把握しながら検査を行うことは、患者さんの体に「優しい」検査であるだけでなく、実は腸にやさしい検査でもあります。

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炭酸ガス送気

盲腸(大腸の一番奥)まで挿入できたら、ここからカメラを少しづつ引き抜きながら大腸を観察することになります。

この観察の際には、空気を十分に入れて腸管を拡張させる必要があります。というのは大腸には大きなひだ(皺:しわ)があり、空気の入れ方が不十分だとひだも十分に伸びず、ひだの裏に隠れたポリープなどを見落とす可能性があるからです。

従来の空気送気による大腸内視鏡検査では、なかなか腸管内の空気が抜けきれず、検査終了後も腹部膨満感や不快感が持続することがたびたびあり、これも大腸内視鏡検査が苦痛である原因の一つと考えられます。

当院では、観察の際に空気ではなく、二酸化炭素(炭酸ガス)を送気しています。
炭酸ガスは空気と比べ、腸管から血液へ吸収されやすく、呼吸により速やかに肺から体外に排泄されます。

すなわち、炭酸ガスは空気と比べ極めて生体吸収に優れており、拡張した腸管は速やかにしぼみ、苦痛の軽減につながるということです。

無送気直線的挿入法

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下剤・検査食の重要性

検査前の腸管をきれいにしておくには、下剤が必要となります。一般的には、2L(リットル)の液体の下剤を飲んでいただく方法が主流ですが、この”2L(リットル)の下剤を飲むのが大変なんだ”という方が少なからずいらっしゃるのが現状です。

それでは、下剤の必要性について考えてみましょう。
まずは、①正確な診断をするために必要ということです。
つまり、便が残っていては、ポリープなどの病気を見落としてしまいます。

また、②苦痛の少ない検査を行う上でも必要であるということです。
下剤が不十分ですと、腸管内に便が残ってしまい、腸管が膨らんでしまいます。”無送気直線的挿入法”でも述べたように、膨らんだ腸管に内視鏡を挿入すると、苦痛を伴うことになります。

すなわち、下剤で腸管をきれいにしておくということは、正確な診断ができるだけでなく、患者さんにとっても楽に検査が受けられることにつながるということです。

当院では、2L(リットル)の下剤をすべて飲めなかったとしても検査が受けられるように、検査前日の検査食(低残渣食)を積極的にすすめています。低残渣食とは、便に残りにくい食事のことですが、従来の検査食は味もボリュームも決して満足できるものではありませんでした。

当院で採用している検査食は、味・ボリュームも従来のものと比べ格段に改善されています。味に関しては、ビーフシチュー・チキンのクリーム煮・肉じゃが、など普段の食事と遜色はありません。ボリュームも検査前日という意味では適切な量だと思われます。


検査食1 検査食2


正しい下剤の飲み方

ここで注意しておきたいのが、正しい下剤の飲み方です。ここでいう下剤とは、検査直前に服用する2L(リットル)の下剤のことです。

実際、この下剤服用中に消化管の内圧が上昇し、消化管穿孔(消化管に穴が開いてしまうこと)が起きたとの報告例があります。

これは、2~3日全く排便がない状況で下剤を服用した場合に起きた例で、この例のように腸に便がたくさん貯まっている状況で下剤を服用することは、非常に危険と思われます。

当院では、2日以上排便が無い場合にはこの2L(リットル)の下剤を服用することは中止、つまり検査は中止(延期)としています。

特に便秘の方は、   ①3-4日前から手持ちの下剤を服用してもらう
                             ②当院で適量の下剤を処方し服用してもらう    などして
検査前は、毎日排便があるように指導しています

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以前の検査が大変だった、うまくいかなかった方へ

まずは、①当院での無送気直線的挿入法で検査を受けられることをおすすめします
以前の検査が従来の挿入法であった場合には、無送気直線的挿入法で検査を受けるとことで、苦痛を最小限にして検査を成功させる可能性が高いからです。つまり、挿入方法を変えるということです。

そして、その際に、②前処置を十分に行う必要があるということです。
具体的には、
3〜4日前から繊維質の多い食材(野菜、昆布、ワカメ、ヒジキ、キノコ、シメジ、こんにゃく、果物など)を避け、検査食など利用する
通常の人よりも多くの下剤を服用する      ことが必要になってきます。
基本的なことですが、これは非常に重要なことです。


どんな達人であっても、腸内容が残っていては腸が伸びきってしまい挿入が困難になってしまいます(腸内容のために観察できない部分が生じ、意味の無い検査になってしまうのは言うまでもありません)。

また、挿入が難しい方は概して、腸が長かったり、癒着などで腸の走行が不自然である方が多く、通常の量の下剤では腸に内容が残ってしまいます。

したがって、『挿入が難しい方ほど通常の量(2リットル)よりも多くの下剤を飲んでいただく必要がある』のです。
ぜひ、この点を理解し協力して頂きたいと思っています。

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理想の大腸内視鏡検査

理想の大腸内視鏡検査とは、     「無痛で
                                              「短時間に
                                              「一番奥(盲腸)まで挿入できる」   検査と考えられます。

すなわち、これら3つの要素(「無痛率」「挿入時間」「盲腸到達率」)すべてに秀でた場合に、理想の大腸内視鏡検査といえるでしょう。

しかし、実際の場においてこれらの要素は、お互い排他的な側面を持っています。
「短時間に入れようとするあまり、粗暴な操作になってしまう」「何とか一番奥まで入れようとするあまり、無理に押し込むような操作になってしまう」、 これらの挿入法は、腸にやさしい挿入法といえず、必ず苦痛を伴った挿入法となってしまうのです。

私自身、開業医の立場として一番大切だと考えているのは、「無痛率」つまり「苦痛を最小限にすること」です。


したがって、患者さんが痛がるような場合には、まず「ゆっくり操作します」。状況によっては「早めに撤退する(検査を中止する)」ことも必要と考えています。

ゆっくり操作することは挿入時間にダメージを与えるし、早めに撤退することは盲腸到達率にダメージを与えることになりますが、苦痛を最小限にするためには必要なことであり、ひいては 最悪の事態(穿孔:腸を傷つけて穴をあけてしまう)を回避することにつながるのです。

私自身の最近1年間の無送気直線的挿入法での盲腸到達率は97%、平均挿入時間は約17分でした。

実際、盲腸到達率99%以上、平均挿入時間も5分とかからない検査医の方は、少なからずいらっしゃると思います。

ただし、どのような挿入法で行っているかはgray zoneであり、「とにかく早く挿入できればいい」「とにかく一番奥まで挿入できればいい」ということに捉われすぎてはいけないと考えています。

「自分本位の挿入法」ではなく「患者さんのための挿入法」であることが一番大切であると考えています。

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